参院選を前に、各党で「減税」をめぐる動きが加速している。一方、財務省前で繰り広げられている減税や「財務省解体」を訴えるデモは全国に広がっている。自らも研究者に転身する前は、旧大蔵官僚としてのキャリアを歩んでいた政治学者の竹中治堅さんに「最強官庁」とうたわれる財務省の実態と、政治との関係を聞いた。
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やはり日本社会に不満が満ち満ちていることのあらわれなのではないですか。一部の国民の不満が、強いと思われている財務省に向かっています。
格差が拡大し、実質賃金が低下、物価が上がる。わかりやすい対応策が、財政支出の拡大や、各党が提案する減税。それには財務省だけではないのですが、財務省も組織として反対でしょう。
しかし、選挙向けの対策とし…